今回は新築外構工事の進め方と住宅メーカーでは聞けない土地の使い方についてをご紹介させていただきます。
新築外構の進め方については、【〇外構会社の見つけ方】・【〇「住宅に合う・住まう方に合う」外構の進め方(順序)】・【〇外構会社選び方】を共有します。
また、【〇建築申請前の方必見のポイント】も共有させていただきます。
〇外構会社の見つけ方
新築外構をする際、外構会社をどのように調べればよいのかわからずネットで調べて、一番上に出てきた外構相見積もり業者に問い合わせていませんか?
・外構工事は住宅工事より窓口がわかりづらく、誰に聞いたらいいのか、どこで調べたらいいのか、どの会社に行けばいいのか、わからない方が多いかと思います。
結論!「自分でネットで調べて外構会社のホームページから問い合わせをする!」
これが一番おすすめです。
余分なお金をかけたくないという方も1からネットで調べた方が結果的に良いです。ネットで調べて一番上に出てくるような相見積もり業者は100%紹介料を外構会社からとっています。その紹介料分も見積金額に上乗せされるのでその分工事単価は割高になり、結果直接問い合わせた方が安く済みます。
相見積もり業者のHPにも紹介手数料はどのくらい支払っているかなど記載ある良心的な相見積もり業者もあるので内容をしっかりと理解したうえで紹介してもらうのが良いでしょう。
・「外構会社のホームページと施工事例を見て自分で会社を見つける方法がおすすめです。」
外構会社もホームページはしっかりと作り込んでいるので自分の性格や叶えたいライフスタイルに合いそうな会社を2、3社見つけご自身で問い合わせをして中身を見て判断していけば必ず良いと思える会社が見つかります。
可能であれば会社の雰囲気、営業、設計者を見て一社に絞り込むことができると一番理想です。一社に絞り込み真剣に取り組むことで理想の外観と生活スタイルに合った環境を作り上げることができます。
・自身で調べずに相見積もり業者にお願いしたいと考えている方は相見積もりのメリットデメリットを紹介したこちらの記事を一読いただくとネットや口コミには載っていないメリットやデメリットが分かりますので是非チェックしてみてください。
〇「住宅に合う・住まう方に合う」外構の進め方(順序)
建築後、または現在建築中で外構工事を考えていきたいという方へ向けた外構工事の進め方をご紹介いたします。
①まず初めにどこでもよいので外構会社の店舗に行く
外構でどのようなことができるのか、デザイン性や予算感、優先順位の付け方など、
ネットで調べるだけではわからない個人的な情報(敷地の形状・建物の形状や作り・地域性など)を踏まえて外構のプロにまずは相談をすることがベストだと思います。
自分でこんな外構にしたい、アプローチにしたい、など考える前にプロの意見とアイデアを聞いてから好きな雰囲気やイメージを膨らませる方が視野が広くなり予算やスペース的にも現実的なイメージができると思います。
・イメージを持たずにとりあえずで土間コンとカーポートを作ってしまうとその先の使い勝手や外住空間を活かせずに生活する破目になってしまいます。たとえ「土間コンクリートとカーポートだけでお願いします」というような外構であってもエクステリアプランナーのいる外構会社であれば利便性や今後のデザインを加える将来を見据えたプランニングが可能です。
予算が少ないからと言って諦めず、まずは相談をしてください。他とは違う特別な家になります。
自分自身で多少なりとも将来設計のイメージを持ち、住まう方に合う活用性の高いデザインにしていただくと今後数十年暮らしていく中でもっと家が好きになると思います。
②自分の好みのイメージや雰囲気と予算感を考える
住宅の外壁の雰囲気や大きさ広さ、色合いなども考えながらテーマ(和風・洋風・モダン・モノクロシンプル・など)を決め、そのテーマとイメージを外構の担当者に伝えてたたき台のイメージ図を一緒に作り上げましょう。※外構は建物を引き立たせる役割があります。住宅であれば住まわれる方の個性や好みに合わせてデザインが可能です。
また、建物や周囲の環境に合うイメージが好みの場合は、お任せプランで作成も可能です。
・お客様のイメージを基に作成した図面・
写真①・駐車場とアプローチが一体化した床面と建物に合う重厚感あるアプローチが好み。また、車を斜めに停めるとカッコいい。
ということで、「床面の斜めラインとカーポートの梁を駐車場とアプローチに跨がせることでの一体感が出て、床面は天然石の方形張りと浅間石を植栽と組み合わせた、まとまりのあるデザイン」
・住宅と周囲の外構に合わせたイメージでお作りしたイメージ図・
写真②・建物、周囲に合わせた「まろやかなスパイスが効いた外構デザイン」(周囲の外構に合わせた縦格子の門柱と、周囲の縦のラインにアクセントとして曲線を土間コンクリートに加えることでスタイリッシュな印象の中にも柔らかさがあるデザイン。)
出来たイメージ図と見積もりに修正点や要望を伝えて、より現実的でお好みのデザインに修正していき、気に入れば、契約して工事を待ちます。(外構工事は最短でも1か月先の着工が基本です。逆を言えばいつでも工事に入れる外構会社より工事が詰まっている人気の会社の方が安心感持てると思います。)
写真③・ライティングのイメージ
・大切なのは外構の担当者がどれほど親身になって意見を出したりより良いアイデア、イメージを出せるかで完成度が変わってくると考えています。
修正も納得がいくまで、担当者を信頼できるまで打ち合わせを重ねると満足できる仕上がりになります。
住まう場所にかかわる人間関係は家の中も外も長い付き合いになるので信頼できる担当者に出会えるかどうかにも留意していただくと良いと思います。
〇外構会社選び方
初めに工事で使われる材料は同じ地域であれば大きな違いはありません。
コンクリートや砕石、メーカー製品などの外構工事で使用する材料は地域が同じであればどこの会社も大体同じです。ですがいくつかの会社に見積もりを取った際、見積書(工事金額)にいくらか差ができることがあります。
その差は職人への給料の差だと考えて良いでしょう。
昨今のエクステリア業界は職人不足が大きな問題となっています。外仕事で出来上がりが重視される外構工事の職人仕事は繊細で几帳面でなければできない仕事です、工事の仕上がりも一人一人職人によって差が出るような工事(土間コンやブロック積みなど)がほとんどです。
日本経済のデフレの影響で住宅にはお金をかけたいが外構はなるべく安く抑えたいという需要が多く、いくつかの外構会社は安い見積もりを作って仕事をとる為に職人を安い給料で雇っており、義理と人情の高齢な職人は残りますが若者はすぐに辞めてしまい職人不足の状態となっています。
安い給料(工事費)で雇われている職人はプライドで見た目は綺麗に仕上げますが、見えないところで経費削減(手抜き)をしています。見えないところの経費削減(手抜き)は場合によっては事故やけがのもとになる可能性があり、大阪北部地震のブロック塀倒壊事故のようなことも起こりえるといっても過言ではないと思います、それほど今の業界の職人は劣遇せれています。※エクステリア業界としてもこれは非常に大きな問題となっています。
金額で勝負する会社はどこの地域に行っても存在し、当然のことながら職人は経費削減(手抜き)を強いられています。
金額ではなく、質・デザイン性・安心感信頼度で外構会社を選ぶのが最良と思います。
親身になって提案やアドバイスをしてくれる営業または設計士、あるいは職人のいる会社を見つけることができたら今後とも長いお付き合いができると思います。
〇建築申請前の方必見のポイント!
新築外構だからできる、
外構のプロ・エクステリアプランナーの目線から見た
有益な土地の使い方(新築建築確認申請前に!)
建物配置が決まってない方は必見です。
敷地は限られており、建物も敷地境界線から1mと少し距離を取って建築しないといけませんが配置についてはハウスメーカーの担当者と話し合って決めた建物配置になっていますか?
庭でしたいことや駐車場の広さ、デッドスペースの活用手段など建物配置が決まってからではできることは限られてしまいます。
ハウスメーカーは住宅建物に関しては勿論プロでお客様にとって有益な提案をしますが、建物配置については相当な熟練された営業さんでなければ親身に考えてもらえない場合が多いです。
外構の目線ではあと80㎝くらい建物が西によっていればカーポートが建てられたのに・・・
庭をなるべく広くしたいという気持ちはわかりますが、庭は余るほど広いのに玄関と駐車場が狭いというような住宅は非常に多く見受けられます。
建物配置が決まる前に外構会社に相談していただき、
駐車場の広さやカーポートの大きさ、アプローチの配置、目隠しフェンスや植栽、物置の大きさスペースなど、様々なものを敷地内に配置していく必要があることをご自身だけで考えるのではなく、外構のプロからアドバイスをもらい考えていただけると後悔の無い建築が出来るかと思います。
〇まとめ
外構工事は住宅工事よりも優先順位が低くはなってしまうものですが住宅と同じように30年.40年と長く使っていく空間です。
予算的にも多く見積もっていない場合であっても自身の行動と時間を使っていただければ確実に良い外構は出来ます。日々忙しく時間をとれない方であっても一度プロに相談に行くことで出来上がりは全く別のものになるので、休みの半日を使っていただく価値大いにあると思います。新しい新生活をもっとお気に入りのお家で過ごしていただけると外構エクステリアに従事する立場としては非常に嬉しく思います。
「●外構会社選び方」にも書きましたが、手抜き工事や悲しい事故が無くなるよう今後も発信をさせていただきます。
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外構・エクステリアは決して安い買い物ではないので、今回の内容をご覧いただき、一つのご参考にしていただければ幸いに思います。
最後までご高覧いただきありがとうございました。
有限会社アルティコ